ニュースリリース 2021年電気化学測定技術で全固体電池の開発に貢献
世界最高水準10MHz 高周波ポテンショスタットを製品化しました
当社は、全固体電池を中心とした電池先端開発分野での研究需要に応えるべく、電気化学交流インピーダンス測定(EIS 測定)における世界最高水準の高周波帯域(10MHz)測定を実現するポテンショスタットを製品化し、2021 年11 月1 日より販売を開始します。
全固体電池の研究開発では、イオンの伝わる速度の速い材料を扱うために、それを計測できる高い周波数の測定装置が求められます。10MHz のEIS 測定を行うことで、従来できなかった全固体電池の内部の特性を評価することが可能になりました。当社は、電気自動車用にも期待されるこれら新エネルギーデバイスの開発ニーズに応えるべく、従来1MHz だった測定上限周波数を10MHz まで飛躍的に高めた製品を提供します。このようなお客様ニーズの変化を受けて、この製品は、腐食から全固体電池までオールジャンルの電気化学測定に威力を発揮します。
また、マルチチャンネル型装置(1 ユニット最大12ch タイプ)に搭載可能で、複数の研究者が同時に複数の対象を測定することができます。
当社は、1958 年の創業以来、電気化学計測器事業を展開して参りました。電気化学の発展は従来の電池、表面処理(メッキ)、金属の腐食・防食の分野から、電子デバイス、新材料、燃料電池、バイオセンサ、光電気化学、分子機能電極、生物電気化学などの基礎研究はもとより、電気自動車用、携帯電話
器用、環境分析用、医療機器用などへと実用面でも急速に広がりつつあります。これまでの電気化学計測器の納入実績は、国立研究機関、理工系大学、金属・化学材料メーカーに約2,500 台納入しております。2022 年度には、高周波帯域測定ポテンショスタット300 台の販売を目指します。
1.開発ポテンショスタットの特長
● 全固体電池等の高周波帯域測定に対応:10μHz~10MHz
● 従来のFRA 内蔵PGS ボード(10μHz~1MHz)との併用搭載可能。
● 作用極,参照極,対極インピーダンスの同時測定も可能です。
● 既設のHZ-Pro(4ch タイプ、12ch タイプ)へ搭載可能とし、計測性能アップが容易に行えます。
2.仕様
最大出力 |
±12V±500mA |
制御電圧 |
±10V |
測定対象 |
WE-RE, CE-RE, WE-CE |
測定周波数範囲 |
10μHz~10MHz |
振幅制御範囲 |
電圧制御:1mVdc-p~1Vdc-p |
電流制御:レンジの0.1%~50% |
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振幅設定分解能 |
電圧制御:1mV |
電流制御:レンジの0.1% |
3.搭載機種
HZ-Pro S4
HZ-Pro S12
<本製品に関するお問い合わせ・お見積り依頼>
北斗電工(株)電気化学営業部)
東京営業所 TEL:03-3716-3235
大阪営業所 TEL:06-4868-8110
明電舎プレスリリース_世界最高水準10MHz 高周波ポテンショスタットを製品化しました(PDF:742KB)