
明電舎の生産拠点(太田・沼津・甲府)の中で最も歴史が古い名古屋事業所は、1935年(昭和10年)に操業を開始し、小形モータの工場を中心に発展してきました。当初、人員は40名ほどでしたが、1950年代から60年代には電気釜、扇風機、石油ストーブなど家電の生産も行い、最盛期には1600名もの社員が在籍していました。1970年代には全国で一世を風靡したボウリングブームに乗って、名古屋事業所の一角にボウリング場「メイデンボウル」を開設。高度成長期を駆け抜けた昭和の時代の象徴ともいえる建屋は、現在、合同事務所として使用され、当時の面影を残しています。

操業まもない1938~1940年頃の名古屋事業所

明電扇風機のチラシ
1971年に産業車両や可変速関係の製造が沼津事業所から移転され、電動車両用電装品やロボット、ホイスト、無人搬送車を経て、現在では、物流搬送システム関連製品を製造しています。
2000年に起こった東海豪雨で近くを流れる新川が決壊し、名古屋事業所は甚大な浸水被害を受けました。そのため2002年には、インバータの製造が沼津へ、モータの製造が甲府へ移転し、ホイスト部門が他社へ譲渡されるなど、生産規模を縮小しました。

2000年 東海豪雨による水害にみまわれた名古屋事業所
その後、水害からの復興を経て、ようやく2011年にセラミック平膜の製造を開始。2020年にはEV駆動ユニットの製造ラインを立ち上げ、再びモータ・インバータの生産拠点として稼働しています。
87年の時を経て、活気を取り戻した名古屋事業所。今、まさに、変革の時を迎えています。

(左から)明電舎 調達本部
グルーバルロジスティックス部
沼津運輸課(名古屋駐在)
宇佐美友奈、
明電舎 名古屋工場 EVユニット
製造部生産課 近藤美治
左から明電舎 調達本部 グルーバルロジスティックス部
沼津運輸課(名古屋駐在) 宇佐美友奈、
明電舎 名古屋工場 EVユニット 製造部生産課 近藤美治