メンテナンスの必要性について

事故を防止し安定した稼働を確保するためには、機器について十分なノウハウと知識を持った専門技術者がメンテナンスを行うことが必要です。

事故統計

電気事故の現状

  1. 01原因別では、保守不備、故意・過失、設備不備の順となっています。
  2. 02被害箇所別では、開閉器類が最も多く、過半数を占めています。
  3. 03障害現象別では、絶縁低下、地絡、焼損の順となっています。

事故・劣化事例

事故が起こるとこのようになります。

受変電設備

スイッチギヤの塵埃汚損による母線短絡
油入り変流器の雨水浸入による絶縁破壊
配線用遮断器の締付不良による過熱焼損

(平成11年度日本電機工業会長期使用受変電設備の信頼性の考察より)

回転機設備

パッキン劣化による冷却水の混入
蒸気タービン発電機の固定子巻線地絡
かご形誘導電動機の固定子巻線地絡
かご形誘導電動機固定子巻線のトラッキング
巻線形誘導電動機集電装置部の焼損
常用エンジン発電機固定子巻線の焼損

劣化による障害例です。

硫化腐食による導体の銀メッキ剥離

銀メッキが剥離した導体(コンタクト側)
導体表面の断面×200

銅マイグレーションによるプリント板パターン短絡

トランジスタ部のスルーホール部×10倍
短絡部×50倍