工場が抱える課題に応じて、
さまざまな手法で生産ラインを改善。
全社の新規生産ラインの構想構築・既存生産ラインの改善・改善手法の教育による現場改善活動を通して、収益性・生産性の向上を図る。それが生産技術部のミッションです。その中で私が担当しているライン改善の手法は大きく2通りあります。1つはお金をかけずに製品の流し方・作業手順やレイアウトを変更することによるラインの改善、もう1つは新しい技術・設備の導入によるこれまでの作業方法の改革です。
前者の事例をご紹介します。例えば、スイッチギヤ工場の海外向けガス絶縁開閉装置の生産能力向上に向けての取り組みでは、まず現状の能力を数値(時間・面積・距離など)で評価するために計測。計測したデータから現状の問題点・課題を抽出し、あるべき姿(目標生産台数)のために必要な改善策を工場側と検討。各工程で複数台をまとめて生産する「まとめ生産」を行っていた従来の方法を改め、各工程を隣り合わせ1台ずつ製品を流して生産するライン生産を導入することで、移動時間の短縮とスペースの効率化を行いました。このような改善は利益に直結するため、達成した時にはやりがいを感じます。また、後者の新しい技術・設備の導入は、自社の中で誰も扱ったことのない技術に触れることでもあり、自分がパイオニアになれるというモチベーションにつながります。
仕事は一人では完結できない。
そのことに気づかされた出来事。
これまでで一番印象に残っている仕事は、入社2年目で任せられたメッキ工場の更新工事です。まだ右も左も分からない頃だったため、毎日がミスの連続。関係者から常に怒られていました(苦笑)。それでも最終的に工事を完了できたのは、先輩と業者が裏でフォローしてくれていたためです。仕事は一人では完結できない、常に周りと相談・協力が必要だと気づかされました。
それ以前は、自分で考えて答えを出していくことがベストだと思っていましたが、そうではないのだと。考え方ががらりと変わった出来事でした。
今もそれは肝に銘じていて、わからないことがあれば、すぐに相談します。もちろん相談ばかりしていては学びにはならないので、相談するときには自分が本当に理解できたか最後に確認し、繰り返し相談しないよう気をつけます。また時間の余裕があれば、自分で調べて答えを出すこともありますが、最終的には間違っていないか確認のための相談をしています。