全社からの材料分析に関する依頼に対応。
分析センターのミッションは材料分析技術を使用した不具合の撲滅と開発スピード向上に貢献すること。材料の品質確保は「モノづくり」を追求するためには、最も上流に位置する重要な要素です。不具合の再発防止と未然防止に向けて、化学的な視点から製品の付着物、異物、腐食、劣化、変色といった不具合の原因解析や新規購入部品の品質評価を行い、明電グループの品質向上、信頼性向上に向けて取り組んでいます。
中でも現在、私が取り組んでいるのは、新規に採用する電子部品の品質評価や海外現法で発生した不具合の故障解析など。最近ではコストを下げるために海外メーカから部品を購入することも多くなってきていますが、購入部品が明電舎の求める品質を満たしているかどうか、環境規制物質が含まれていないかどうか等、部品の構造や材質チェックにより、目には見えない細かな部分まで品質評価を行っています。
部品の小型化や複雑化が進み、チェック項目の見直しや分析技術の向上が必須なため、最新の動向や技術情報の収集も重要となってきており、学会や社外セミナーへも積極的に参加しています。
社内ではまだ化学系の技術者は多くなく、材料分析に関する依頼は全社から私たちのもとに来るため、多くの製品の材料レベルでの不具合原因解明や品質管理を行えることが醍醐味です。
海外の現場で、
品質保証業務の知見を深める。
私は入社後、分析センターに配属され、4年間経験を積んだ後、入社5年目から海外研修制度を利用し、明電アジアQA部門に所属し、シンガポールに赴任。電気の知識がなかったため、明電シンガポールの工場にて電気設計、試験業務を学び、その後ASEAN現法の技術サポートに従事しました。技術サポートは主に現地試験のサポートや変電機器サプライヤの監査、現地エンジニアの技術教育など幅広く、 その分必要な知識も膨大でしたが、海外の現場や工場での品質保証業務に取り組む中で、自分が得意とする化学的な視点に加えて、電気的な評価技術によって課題解決する力が身に付き、広い視野で発生した現象を見る力、リスクの抽出ができるようになりました。また、東南アジアやインドなどでの仕事を通して、日本との仕事の取り組み方の違いや文化も学ぶことができました。そして2年間の研修を経て、 分析センターに帰任後は、シンガポールで得た知見のもと、明電舎製品の品質向上に向けてより大きな貢献ができるようになったと思います。