初期配属の海外営業で
学び取ったこと。
学生時代に1年間、海外留学をした際、改めて日本のものづくりの良さを実感。就職活動ではメーカーの海外営業を志望し、なかでも出会った人の魅力に惹かれた明電舎に入社しました。入社後は希望通り、変電機器関連製品の海外営業の部署に配属され、3年間、営業経験を積みました。その中で印象に残っているのは、ドバイ支店に駐在したこと。当社は数十年前からドバイの市場に参入し、大きな実績をあげていましたが、私が駐在した当時は競争が激化しつつありました。加えて、日本国内とは言語も商習慣も異なり、日本の当たり前も通じない。そうした環境下でいかに当社製品の魅力をお客様に伝えていくかが問われました。そんな中、現地のお客様への対応をきめ細かく行いながら営業活動に奔走。「2020年ドバイ国際博覧会」に向けて市場が活発化していた背景もあって一時期は10数件のプロジェクトに携わり、そのうち4件を駐在期間に納入完了しました。グローバル環境下でのお客様との折衝ノウハウや、そこで自己主張する大切さなどを学び取ったことは、私自身の成長の糧となり、自信にもつながりました。
国内外を舞台に、
ダイナミックな調達業務を展開。
入社4年目の生産調達部への異動当初は、正直、戸惑いました。生産調達部の沼津地区は、8工場すべてと関わり、調達する部品も膨大でその業務も煩雑。これまで自分が取り組んできたダイナミックな海外営業の仕事とは毛色が異なると感じたのです。しかしその一方で、営業経験を通して蓄積した知見・ノウハウを活かしつつ、工場全体を見た上での調達ができれば、経営にとってより効率的、効果的な調達を実現できるし、自分の仕事としても面白くなると感じました。そこで当時の上司に伝えたのが、「従来の購入品ごとの担当ではなく、工場全体を見る担当になりたい」。その思いが叶って、工場の利益計画・生産計画を達成するためのマネジメント業務を行った上で全体最適な調達戦略をつくり、それに基づいた調達実行及び機能強化を担う業務にアサインされました。その中で印象に残っているのは、総受注額400億円にのぼる当社最大規模のシンガポールの鉄道案件で、調達のプロジェクトリーダーを担当したこと。4年間にわたって、3つの工場をまたがり、かつシンガポールの工場でも生産するという壮大なプロジェクトにおいて、国内外のサプライヤーからの部品調達を実行しました。そんな中でダイナミックな仕事に携わっている手応えを改めて実感しました。