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技術データ電解合成・分析フローセル

HX-201

HX-201

これまでの電解合成は、バルクセルを用いた電解法や、電解効率が比較的低い平板電極を用いたフロー電解セルが用いられていましたが、この度電解効率が高く、かつ試料を注入するだけで簡便かつ迅速に電解のできる小容量のカラム電解型フローセルを製品化致しました。

特長

  • カラム電解セルの作用電極は、その表面積が極めて大きく(HX-201(2ml)で約3,000cm2、電極表面での拡散層が薄いので、定量的(クーロメトリー)な電解が速やかに達成できます。
  • 遅い電極反応に対しても、定量的な電解が可能です。
  • 光測定セルや各種の反応システムと容易に接続することができますので、短寿命なイオンの研究などに適しています。
  • 電解セルを多段に接続することができますので、微量金属イオンの濃縮・分離・定量測定が可能です。
  • 専用の参照電極が装着されており、再現性のよいデータが容易に得られます。
  • 作用電極(多孔質ガラス管内にカーボン繊維を充填したユニット)が予備品として準備してあり、交換組立が容易に行えます。

用途

  • 水溶液系、非水溶液系の無機・有機化合物の電解合成
  • ラジカルなどの発生源や短寿命生成物の研究
  • 微量金属イオンの濃縮・分離・定量
  • HPLCやFIAなどのフローシステムにおける妨害物質の電解除去

応用

電解効率の測定例

電解効率の測定例
電解セル HX-201
支持電解液 0.5M KCl
注入電解液 K3Fe(CN)6
注入量と濃度 2ml
電解電位 -100mV,VS,SCE

ビタミンK3の電解例(電解電位の測定)

ビタミンK3の電解例(電解電位の測定)
電解セル HX-201
支持電解液 0.1MHCl:EtOH=1:1
注入電解液 5mMビタミンK3
注入量 20μl
流速 1.0ml/min

ビタミンK3の電解例(ビタミンK3の電解反応メカニズム)

ビタミンK3の電解例(ビタミンK3の電解反応メカニズム)

ビタミンK3の電解例(ビタミンK3の電解生成物の吸収スペクトル)

ビタミンK3の電解例(ビタミンK3の電解生成物の吸収スペクトル)
電解セル HX-201
支持電解液 0.1MHCl:EtOH=1:1
注入電解液 5mMビタミンK3 20μl
流速 1.0ml/min
電解電位 0.95V VS, SCE

参考文献

  • 「カラム電極を用いたフロー電解合成システム」:
    楠、玉之内、佐藤、荒井、高村、末岡, DENKI KAGAKU Vol65、No.1(1997) P.51-56

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