新製品の内容

弊社の主力製品となっています医療用CTスキャナ用電源の高周波高圧技術とエポキシ樹脂を用いた固定絶縁技術を基礎に、高電圧トランスの二次側インダクタンスと浮遊容量を利用して、直列共振と並列共振の特性による高周波インバータを今回新たに開発しました。

これによって高速応答と、照射電源のフィードバック制御も可能になっています。また、フィラメントとグリッドのインバータも弊社が独自に開発した高精度の低電圧フィードバック方式により構成が簡単になっています。更に、直流高電圧の電圧ケーブルの静電容量も生かされるほどに小さく、放電エネルギーは極めて小さくなるようにしてあります。

特徴

1. 1.直流高電圧電源(最大DC-130kV)の高電圧部分に
   1. （1）フィラメントを一定電流で加熱する定電流制御電源
   2. （2）高電圧で真空の飛び出す電子量を制御するグリッド負電圧
   の電源を持った電子線照射用電源です。
2. 2.医療用X線CT高圧電源で採用している固体絶縁を用いることで小型化を実現させています。
3. 3.安定した固体絶縁の高電圧コネクタを採用していますので装置との接続が容易です。
4. 4.放電時には自動的に出力インピーダンスが大きくなることで、放電エネルギーは非常に小さく、また高速で自動復帰します。
5. 5.フィラメント・グリッド電源を一体型にし、お客様の電子線発生部を定電流制御する機能を内蔵しています。
6. 6.豊富な異常検出と異常履歴の保存機能を有しています。また遠隔制御切替も可能です。

電源定格

用途

真空容器内でフィラメントを加熱し、マイナスの高電圧で真空中に一定量の電子を引き出す装置用電源です。
1. 電子線　2. X線　3. 電子溶接　等

参考資料

『電子線照射装置用電源の紹介』（PDF:96KB）