サラワク州が位置するボルネオ島。豊かな自然に恵まれ、観光客でにぎわう人気の観光地だ。
州都クチンをはじめ、近隣の約16万世帯に電力を供給している。
発電システム一式(発電機 4台、制御盤、変圧器など)を納入した。発電機全体の最大出力は108MW(黒部川第四発電所の約1/3)。
まずは普段地下に設置されている発電機を引上げて解体する。発電機に組込まれた回転子は直径4.2m、90t。
回転子のコイル抑え、ボルトのゆるみを隅々までチェックし、ワニス処理で絶縁更新を行う。
固定子のコイルを押さえるクサビゆるみを点検。コイルは合計252本。1本1本丁寧に、ゆるみがあれば打ち直す作業を繰り返し、ワニス処理を施す。
部品ごとにボルトの1本1本までチェックし、傷みがあれば新しいものに交換する。最後に軸受金属の割れやひびがないか、目を光らせる。
回転子を固定子に、19mmの隙間で寸分たがわず設置することがカギ。こうして生まれ変わった発電所が次の10年間、地域の電力供給を支えていく。