電気をつくり、届ける

発電機・モータ本体や制御盤を製造する回転機システムユニット。水力発電を支える製品と非常時の電源として活躍する移動電源車を各担当者が紹介します。

水力発電

出荷前の水車発電機の前で

注目を浴びる再生可能エネルギー

明電舎は中小容量の水車発電機を多く製造しています。河川やダムの水を利用し、水車を回して発電する水力発電。天候や時間帯に左右されず安定して電力を供給できる再エネ電源として注目されています。社内で予め組み上げて運転試験を行うのが明電舎の水車発電機の特長です。判定基準を満たしているかを確認した上で、不具合のない製品を現地に送ることができます。
社内試験から現地試験を経て、無事に運用が開始されると、何千世帯分もの電力を発電することになり、感慨もひとしおです。一方で、水力発電所は自然豊かな辺境地にあることが多く、移動や作業が大変なこともしばしば。北海道の足寄発電所へ冬期に試運転に行ったとき、事務所内に置いていたおにぎりが凍っていたのには驚きました。

太田工場
回転機システムユニット
品質保証部 回転機試験課
主任

鴫原映光

Akimitsu Shigihara

太田工場
回転機システムユニット
制御装置設計部 電気設計課
主任

柳澤尚紀

Naoki Yanagisawa

太田工場
回転機システムユニット
制御装置設計部 構造設計課

坂本圭彪

Kai Sakamoto

移動電源車

移動電源車

生産数は累計2000台。能登半島地震でも活躍

自家用発電装置を搭載し、“動く発電所”とも呼ばれる移動電源車。半世紀以上にわたり製造を手掛け、国内シェア約7割を誇る明電舎は、災害時や大規模停電時の非常電源、配電線工事や点検時の臨時電源などに貢献してきました。最大の特長は、トラックの制御盤にタッチパネルを埋め込み、画面上のガイダンスに従って誰でも容易にケーブル接続が可能なこと。お客様の要望によって一台ずつ仕様が異なるため、各部門や部品メーカなど関係先との細かい調整を徹底しています。
1968年の製造開始以来、電力会社や自治体向けのほか、民間のライブイベント用などにこれまで約2000台を生産しています。能登半島地震では、避難所などの非常電源として機能し、被災地の支援活動をサポートしました。

タッチパネルで操作手順を表示

太田工場 回転機システムユニット
発電装置設計部 設計第一課 主任

野崎 啓Kei Nozaki

太田工場 回転機システムユニット
発電装置設計部 設計第二課 主任

荒井 啓Kei Arai

【ともに働くグループ会社を紹介します 】

明電機電工業

回転機のオーバーホールはおまかせ!

明電機電工業は、明電舎で製作した発電機や電動機の修理を行う「明電リペア(株)」として1971年に発足しました。回転機のオーバーホールや、部品の機械加工、動力計測関係の製造受託を行っています。千葉県にある水道局のポンプ場に納入した1959年製の古いポンプ用電動機は、8年おきにオーバーホールを続け、今回でなんと9回目。古い回転機は部品を分解するまで中の状態がわからず、「本当に修理ができるのか」と不安になりますが、無事に出荷し現地で運転したときの達成感は格別です。汚損状況の違うさまざまな年代の機種を、状況に応じて修理するため、先輩方から引き継いだ資料の確認が重要です。他社ではできないオーバーホールでも対応できるよう技能を磨き、今後も技術を伝承していきます。

明電機電工業
製造部製造課組立グループ
工長

中里龍二

Ryuji Nakazato

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