経営・財務
明電ナノプロセス・イノベーション株式会社設立および
新製品販売開始のお知らせ
2020年03月17日
株式会社明電舎(取締役社長:三井田 健 / 東京都品川区、以下明電舎)は、2020年4月1日に明電舎100%出資の新子会社「明電ナノプロセス・イノベーション株式会社(以下明電ナノプロセス・イノベーション)」を設立し、新製品であるALD/OER成膜装置の販売を開始します。
明電舎では、これまで純度100%のオゾン(以下、ピュアオゾン)を使用した常温成膜技術の研究開発を行ってきました。今回ピュアオゾン応用プロセス事業を、子会社化することによって更に機動力を高め、迅速な意思決定を行えるようにします。具体的には、独立することで予算・取り組み・評価が明確化し、課題への迅速な対策が取れ、顧客・ビジネスパートナーとの協業や外部からの出資を受けやすい環境の確保ができます。
明電舎として、子会社化によるイノベーションを起こしやすい環境で、事業化を成功させたロールモデルとしていく狙いもあります。
4月1日より販売開始する新製品のALD/OER成膜装置は、ピュアオゾン発生装置と成膜処理チャンバーを組み合わせたものです。
成膜処理チャンバー内は減圧で、常時アルゴンガスが供給される環境です。成膜する基板上にシャワーヘッドでトリメチルアルミニウムガス(TMAガス)、エチレンガス、ピュアオゾンガスを交互に提供し酸化アルミニウム(Al2O3)を成膜していきます。混合する金属原料ガスの種類を変えることで、膜組成を変更することも可能です。
ピュアオゾンガスを使うことで、プラズマで成膜する場合に比べ、常温環境においても膜中の不純物含有量が少なく、ダメージレスで高品質な金属酸化膜の成膜が可能です。
成膜プロセス図
(常時、キャリアガス排気で<①+②→①→③→①>のサイクル成膜を行う)
※ALD/OER:Atomic Layer Deposition /Ozone-Ethylene Radical generation technology
原子積層/オゾン-エチレンラジカル生成(当社独自 特許取得技術)
本新製品・技術の主な市場は、半導体関連です。半導体市場において、液晶ディスプレイ向けの曲がる防水に優れたフィルムが求められています。そのほか、飲料用ペットボトルのフィルムや自動車軽量化向けの部品製造等に使用の可能性があります。
明電舎と明電ナノプロセス・イノベーションは、今後も既存技術を活かした新しい技術を創出し、様々な市場に貢献してまいります。
会社概要
社名 | 明電ナノプロセス・イノベーション株式会社 |
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取締役社長 | 髙田 壽士(現・明電舎経営企画グループ 支配人) |
本社所在地 | 東京都品川区大崎2-8-1 |
工場所在地 | 千葉市花見川区犢橋町1569-1 |
資本金 | 4億円(明電舎100%出資) |
設立日 | 2020年4月1日 |
社員数 | 13名 |
新製品 ALD/OER成膜装置 外観イメージ
本件及び取材に関するお問い合わせ先
株式会社 明電舎 広報・IR部 広報課
電話 03-6420-8100