製品・サービス

アジャイル型アプローチを行う共創拠点
「デジタル・ラボ」を開設

2022年11月08日
この度、株式会社明電舎(代表取締役 執行役員社長:三井田 健/東京都品川区、以下明電舎)は、沼津事業所内(静岡県沼津市)に、新たな共創拠点として「デジタル・ラボ」を開設し、運用を開始しました。この「デジタル・ラボ」は、顕在化していないニーズの仮説をたて、それに対応する製品開発をアジャイル型※1のアプローチにて行うための拠点となります。自社グループ社員のみならず、お客様やパートナー企業を巻き込んだ共創により、価値の創出に基づく新たな製品・サービスを実現します。

【背景】
従来の製品開発プロセスは、あらかじめ決められた仕様に基づいて、計画・設計・実装・試験などの各工程が要求事項を満たし、次の工程に引き継いでいく、「ウォーターフォール型」で行われています。しかしながら、将来の予測がさらに困難な時代を迎える中、お客様のニーズや市場環境は目まぐるしく変化し、企業が提供する製品・サービスも、これに応えるものが求められるようになってきました。
このため明電舎では、役割の異なるメンバーがチームを組んで、計画から試験までを短期間で繰り返し行う「アジャイル型」の製品開発プロセスを導入し、「デジタル・ラボ」にて展開してまいります。一般にアジャイルという言葉は、俊敏性の高いソフトウェア開発の概念を意味します。明電舎はこの概念に留めず、デザイン思考などの異なる概念を組合せています。このアプローチを通じ、探索と適応を繰り返すことで、変化する環境の中でも、お客様の真のニーズに応える製品・サービスの提供を実現してまいります。
また、明電舎は「中期経営計画2024」において、サステナビリティ(ESG) 経営と両利きの経営の推進を図っております。「デジタル・ラボ」を活用し、価値の創出に軸足を置いたアジャイルの実践と、これに対応できるデジタル人財の育成を推進することで、社会の脱炭素化やレジリエンス性の向上につながる製品・サービスの供給を目指します。

【「デジタル・ラボ」の概要】
「デジタル・ラボ」は、チームで成果を出すという、新しい働き方に対応した当社初の拠点です。新たな価値の創出を目指して、目的の異なる複数のエリアを設けています。

・デザイン思考エリア
問題を見つけ、その解決策を探るデザイン思考は、価値の創出に向けた最初の入り口です。これをサポートする設備が標準で用意されています。

・スクラム開発エリア
「デジタル・ラボ」の中央にはスクラム開発エリアがあります。明電舎のアジャイルは、スクラム手法を採用しており、この実践に特化した3部屋を配置し、実用最小限のプロトタイプを短期間で開発することを繰り返します。

・オープンエリア
スクラム開発エリアに隣接して、オープンエリアがあります。グループ活動や偶発的な交流など、多様なコミュニケーションを想定し、柔軟に対応可能なスペースです。緑視率を向上させるシンボルツリーや大型プロジェクタも設置し、規模の小さなセミナーや講演会のようなイベントの開催も行います。

また、チーム活動を支える個人の作業にも配慮するよう、個人が集中できるフォーカスエリアも設けており、リアルとリモートの融合を意識しつつ、多様な働き方と選択肢を実現する活動空間としています。



図1 オープンエリアでの活動

           

図2 オープンエリアの様子


【今後の展開】
アジャイルの実践空間である「デジタル・ラボ」を拠点に、明電舎、お客様、パートナー企業、地域社会・自治体などとの一体活動を推し進めることで、共創による新たな価値の創出を目指していきます。また、現在のウォーターフォール型の開発プロセスに加えて、アジャイル型のアプローチを明電グループ全体へ根付かせるための拠点として運用を図るとともに、新入社員を含む全社員向けに、デジタルリテラシー教育の場としても活用することで、デジタル人財の育成加速を実現させてまいります。

明電グループは「より豊かな未来をひらく」、「お客様の安心と喜びのために」という企業理念のもと、社会と共に成長し、社会から必要とされる企業を目指し、新しい技術と価値の創造にチャレンジし続けます。

※1:ソフトウェア開発技法の一つ 。小さな開発サイクルを何度も繰り返していく手法のこと。          

本件及び取材に関するお問い合わせ先

株式会社 明電舎  コーポレートコミュニケーション推進部 広報・IR課
電話 03-6420-8100

アジャイル型アプローチを行う共創拠点 「デジタル・ラボ」を開設(PDF:676KB)