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セラミック平膜がシーメンス社の新技術PACT® MBRシステムに採用決定しました

2016年12月01日

人口増加や高度工業化によって高まる各種排水の浄化ニーズに貢献し、より快適な社会生活に寄与すべく、セラミック平膜が、このたびシーメンス社の新技術であるPACT® MBR(Powder Activated Carbon Treatment Membrane Bioreactor)システムに採用され、全世界に向けて展開開始します。


PACT® MBRシステムに採用されたセラミック平膜とは、汚水や排水の浄化に活用されるセラミック製の濾過フィルターです。PACT® MBRシステムは、活性炭、生物処理、膜濾過を組み合わせた非常にコンパクトな新しい排水処理システムで、セラミック平膜が採用された理由は、従来のMBRシステムで活用されてきた有機膜などに比べ、長寿命で耐摩耗性があるためです。
シーメンス社のPACT®技術は、40年間の歴史と100ヵ所以上の納入実績があり、今回MBRと組み合わせた新技術に採用されたことは、何よりもセラミック平膜の特長と信頼性が高く評価された証と言えます。

中期経営計画「V120」においてセラミック平膜事業は重要な成長事業のひとつで、本件は「V120」の重点施策である、「新たなパートナーシップの構築」にも寄与します。既に国内をはじめシンガポール、中国などのアジア圏に納入実績がありましたが、今後はシーメンス社のPACT® MBRに採用されたことによって北米はじめ、よりグローバルな普及が期待できます。このことは、更なる明電グループのグローバル成長に大きく貢献します。

明電舎は、来年創業120年を迎えます。社会インフラを支える企業として、より豊かな未来をひらくため、今後も多様化するインフラニーズにおこたえしてまいります。 

セラミック平膜とは


【左図:セラミック平膜 外観】
【右図:セラミック平膜による汚水濾過のイメージ断面図】
・ セラミック平膜には肉眼では視認できないほど細かい穴が無数に開いており、汚水がその穴を通り抜ける際に不純物が濾過されます。
・ 厚さ6mmのセラミック平膜は中空構造となっており、内側の集水管を通して、きれいな濾過水が集められます。

PACT® MBRシステムとは?

シーメンス社が今回新たに開発した、主に石油精製及び石油化学プラントの排水処理に使用されるPACT®技術とMBRを組み合わせたシステムです。PACT®技術とは粉末活性炭処理で、MBRとは膜分離活性汚泥法です。PACT® MBRシステムの特長は、従来の水処理システムに比べて、設置するのに必要な面積を最大約50%縮小し、さらに粉末活性炭を使用することで汚水の処理効率も高くなっています。この粉末活性炭を使用しつつ、長期間の使用に耐えられる膜としてセラミック平膜が採用されました。