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IGBT搭載高周波溶接機用電源の販売を開始しました
2018年02月07日
明電舎は、IGBT※1搭載高周波溶接機用電源の販売を開始しました。明電舎は1950年代から高周波溶接製品を製作しており、パイプライン、自動車部品など、さまざまな用途のパイプ製造ラインに適用されています。この度、太陽光・蓄電システムなどの電力変換装置で当社が培ってきたIGBTのノウハウを基に、国内メーカーでは初※2となるIGBT方式を採用した新型高周波電源を実現しました。
IGBT搭載高周波溶接機用電源とは
電磁誘導によって電気エネルギーを熱エネルギーに変換し発熱する『誘導加熱の原理』を利用した高周波溶接機の電源部です。従来のMOSFET製電源はIGBTに比べて極端に生産数が少なく予備品の供給が不安定などという背景から、近年はIGBTを用いた電源が主流になり需要が高まっています。
IGBT搭載高周波溶接機用電源を用いたシステムの主な特長
① 故障率を下げ、信頼性を向上
従来のMOSFET機よりインバーターユニットの部品点数を67%削減し、故障率の低減を実現。
② 高いメンテナンス性
定期交換部品を83%削減したことで、定期的な部品交換の手間を軽減可能。また、ほぼ全ての部品の期待寿命を15年で設計。
③ 故障復旧時間短縮
ユニット交換時の取り外し箇所を25ヶ所から16ヶ所に削減することで、交換作業が容易に。さらに、タッチパネル上に表示される故障復旧ガイダンス機能により、故障発生時に速やかな復旧が可能。
今後の展開
国内では、過去に当社が多数納入した高周波溶接機の更新需要を見込んでいます。さらに海外では、新興国を中心に積極的に自動車製造工場が増設されていることや、パイプライン向けの電縫管の更新需要が増していることから、今後溶接ラインを手がける機械メーカーと協力しあい海外展開を図っていきます。
※1 IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とは絶縁ゲート型バイポーラトランジスタとも言われ、半導体素子のひとつ。IGBTはMOSFETと比べて電流容量が大きい。
※2 当社調べ
本件及び取材に関するお問い合わせ先
株式会社 明電舎 総務部 広報課
電話 03-6420-8100