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保守メンテナンスにAR(拡張現実)を導入します

2018年07月11日

株式会社明電舎(取締役社長 三井田健/東京都品川区、以下明電舎)と100%子会社の株式会社明電エンジニアリングは、保守メンテナンスにAR(拡張現実)を導入します。今回、PTCジャパン株式会社(代表取締役 桑原宏昭/東京都新宿区)のAR技術を用いて展開してまいります。
導入の背景として、労働人口減少による技術継承の課題や老朽化設備の増加によるメンテナンスの必要性の高まりがあり、効率的なメンテナンス作業の実現が求められています。それら課題の解決に向けて、ARを導入し、作業の効率化、確実性の確保、ノウハウの継承を目指しています。主な導入予定先としては明電エンジニアリングが保守メンテナンスを請け負っているお客様になります。

今回大きく3つの場面でARを使用します。

1つ目は日常点検時です。
日常点検は設備の運転員が行うもので、メンテナンスや設備の専門家ではない方々が行います。ARにより点検箇所に点検内容を重ね合わせて表示することで、メンテナンス熟練者と同等な点検を行うことが可能です。
右の写真では点検内容と共に、矢印で対象の個所を示しています。


2つ目は定期点検時です。
定期点検は専門家が行いますが、点検時にリアルタイムの稼動データを設備に重ね合せて表示することで稼働の状況を確実に把握しながら作業を行うことができます。
下の写真では回転機に取り付けたIoTセンサーで得られた軸の振動や周囲温度、監視システムで管理している回転数を重ね合わせて表示し、目に見えないリアルタイムな稼動状況を参照しています。


また設備の緒元や図面・点検履歴などの情報を設備に重ね合せて表示することも可能です。
点検対象の各種情報を参照することで、点検の確実性を高めます。


さらに、分解点検時には、分解の手順を3Dアニメーションで表示することで(下写真参照)、手順や部品を確認することができ、確実に作業が行えます。これにより技術伝承や点検の標準化につなげられます。


3つ目は異常発生時です。
明電舎ではIoTセンサーにより設備の常時監視をしており、システムから異常が通知された場合、クラウドで表示される情報で一時調査を行います。一時調査で異常の原因が特定できない場合、設備の運転員と共に異常原因の特定を進めます。
現場で運転員が対象設備にタブレットをかざし、状況を共有しながら異常原因の特定を進めます。遠隔地にいるメンテナンス専門家のノウハウ等を反映しやすい状況をつくることで作業の確実性や効率性を高め、素早い復旧に繋げることができます。
下写真は、運転員が想定する点検箇所を緑色で示し、メンテナンス拠点の熟練者から黄色で点検すべき箇所に印をつけ指示している様子です。


明電舎はICT・IoTを活用し、今後もお客様に『安全』に、『安心』して設備をご利用頂けるよう、『安定』した設備の稼動を提供してまいります。

本件及び取材に関するお問い合わせ先

株式会社 明電舎  広報・IR部 広報課
電話 03-6420-8100