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東急電鉄 市が尾変電所向けに大規模蓄電システムを受注
~鉄道事業者のBCP強化と脱炭素化に貢献~

2024年05月21日

株式会社明電舎(代表取締役 執行役員社長:井上晃夫/東京都品川区、以下明電舎)は、東急電鉄株式会社(取締役社長:福田誠一/東京都渋谷区、以下東急電鉄)から田園都市線 市が尾変電所向けに、リチウムイオン電池用交直変換装置(PCS)をはじめとした大規模蓄電システム(出力:2.1MW、容量:10MWh、以下「本システム」)を受注しました。本システムの導入により、お客様のBCP強化に貢献するとともに、鉄道の安心・安全な運行を支えます。

リチウムイオン電池用交直変換装置


本システムは、リチウムイオン電池用交直変換装置(明電舎製)とリチウムイオン電池(株式会社 ジーエス・ユアサ コーポレーション製)にて構成され、システム全体の取りまとめを明電舎が行います。また、変電所内に設置する周辺機器の設計・製作も明電舎が担います。

本システムを導入することによる東急電鉄の狙い

  • 停電時の電力供給
大規模災害による広域停電時に、列車及び駅構内のエレベーター、照明などの重要負荷に電力を供給します。これにより、駅間で運行不能となった列車の移動を可能にするとともに、お客様の一時待機場所として、より安心してご利用いただける駅を目指します。
(災害時電源供給区間:田園都市線たまプラーザ駅~長津田駅、最大電源供給時間:4時間)
  • ピークカットによる電力負荷の平準化
鉄道の電力需要が増加する朝・夕のラッシュ時間帯に本システムに貯めた電力を活用する一方、電力需要が減少する時間帯には蓄電池に電力を充電します。このように時間帯による電力負荷の増減を平準化することで、事業運営における電力コストの低減を図ります。
  • 再エネ余剰電力の有効活用 
上記に加え、今後のさらなる活用方法として、太陽光や風力などの自然エネ由来の電力を余すことなく貯蔵・利用につなげることで、国が掲げる再エネの主力電源化や電力系統の安定化への貢献を目指します。

今後の展望

明電舎は、2022年度に開発したリチウムイオン電池用交直変換装置及び蓄電システムを、主に需給調整市場向けに納入してきましたが、大規模災害時のBCP用途を主眼としたシステムの受注は初の事例となります。

今後は、リチウムイオン電池用交直変換装置に付随する多様な機能・価値のお客様への提案を強化することで、お客様のBCP強化ならびにサステナブルな事業運営へ貢献するとともに、再生可能エネルギーの主電源化による脱炭素社会の実現と電力系統の安定化にも寄与し、より豊かな未来社会の実現を目指してまいります。

リチウムイオン電池用交直変換装置の主な機能

①自立運転機能

系統事故等による停電が発生しても、蓄電システムに蓄えた電気をBCP 負荷(保安用設備等)へ供給することが可能です。

②電力取引市場・出力制御対応で活躍する機能の充実 ~外部指令に基づく充放電に対応~

需給調整市場での調整力として使用する場合に、外部の制御システムからの充放電指令に基づいて電池を充放電制御します。

設備概要
交直変換装置
(PCS)
装置容量 2.1MVA
交流部定格出力電圧 6.6kV
電池 種類 リチウムイオン電池
容量 10.5MWh
参考リリース

2024年4月23日 東急電鉄株式会社
「関東大手民鉄初、田園都市線市が尾変電所に10MWhの大規模蓄電池を設置」
~大規模災害時のBCP強化、脱炭素社会への貢献を目指します~
https://www.tokyu.co.jp/company/news/list/Pid%3Dpost_53731.html

2023年3月13日 明電舎
「リチウムイオン電池用交直変換装置(PCS)の開発を完了」
https://www.meidensha.co.jp/news/news_03/news_03_01/1243080_10499.html

本件及び取材に関するお問い合わせ先

株式会社 明電舎  
コーポレートコミュニケーション推進部  広報・IR課
電話 03-6420-8100