製品・サービス

環境配慮型製品の導入促進へ  
中国電力ネットワーク(広島)と包括的連携協定を締結

2025年02月26日

 株式会社明電舎(代表取締役 執行役員社長:井上 晃夫/東京都品川区、以下明電舎)は、脱炭素社会の実現に向け、中国電力ネットワーク株式会社(代表取締役社長:長谷川 宏之/広島県広島市、以下中国電力NW)と、温室効果の高いSF6ガス※1を使用しない真空遮断器(以下VCB)の導入促進を図る包括的な連携協力に関する協定を締結しました。明電舎は今後、SF6ガスを使用しない国内市場向けの120kV VCBを開発し、中国電力NWへの初号機導入に向けて取り組んでまいります。

締結の背景

 SFガスは、優れた絶縁性能や消弧性能※2を持っており、電力機器の分野においては、その特性を活用したガス絶縁開閉機器が現在も広く採用されています。一方、SF6ガスの排出による地球温暖化効果は、二酸化炭素の23,500倍※3と極めて高く、大気中での寿命が3,200年と長いことから、環境への影響が懸念され、1997年12月の地球温暖化防止京都会議(COP3)では、温室効果ガス排出削減目標の対象ガスの一つとして指定されました。
 明電舎が2004年に開発したSF6 ガスを全く使用しない72kV級タンク形VCBは、初号機を採用いただいた中国電力NWをはじめ、国内外の電力会社等に約3,400台の納入実績(24年3月末現在)があります。こうした実績を踏まえ、SF6ガス機器からの脱却を積極的に進める中国電力NWと協定を結び、新たに120kVタイプの導入を進めていくこととしました。

SF6ガス不使用のVCBの特長について

1.SF6 ガスを全く使用しないため、地球環境にやさしい。機器廃棄時のガス回収作業が不要であり、ライフサイクルコスト低減に寄与。
2. 電気的に長寿命。内部点検が不要であるため、メンテナンスコストを大幅に削減可能です。
3. 一体輸送できるため、現地据え付けが容易。
4. 外被部材にアルミニウムを使用しているため、渦電流損失が極めて小さい。また、メンテナンス時の補修塗装が不要です。

 明電舎は今後も環境にやさしい製品の開発を続け、持続可能な社会づくりに貢献してまいります。


※1 SF6ガス:化学的に安定度の高い無毒、無臭、無色、不燃性の気体で、同圧力で空気の約3倍の耐電圧性能を持つ。一方で、CO2の23,500倍の温室効果を持っており、京都議定書で地球温暖化防止排出抑制対象ガスの1つに指定された。

※2 アーク放電の火花を消す性能のこと
※3 IPCC第5次報告書に基づく。

(参考)72kV エコタンク形真空遮断器(乾燥空気絶縁)

以 上

本件及び取材に関するお問い合わせ先

株式会社 明電舎  
コーポレートコミュニケーション推進部  広報・IR課
電話 03-6420-8100