世界的な地球温暖化やそれに伴う自然災害の激甚化、国内では高齢化による生産人口の減少など、社会環境が深刻化・複雑化しています。また、情報通信の発展による「見守り社会」の広がりやゼロエミッションによる環境にやさしい生活の提唱など、社会生活や人々の働き方などにも大きな変化が見られています。
明電グループではこのような背景を踏まえ、誰でも安心・安全な暮らしができる社会の実現のため、エネルギーと情報システムの融合を進め、技術で社会課題の解決に貢献できる製品・サービスの創出を目指します。
その中で研究開発本部の責務は、当社が新しい価値を提供しうる製品・サービスを次々と生み出すために、将来を見据えて、当社の強みとなるコア技術・製品を創出し続けることであると考えています。

明電グループが目指す社会の実現のために備えておくべき技術を見据えると、既存事業では継続的なQCDの改善による製品競争力の強化が重要である一方で、明電グループの成長のために、新製品・新規事業の創出が必要となります。
変化する事業環境に対して、変革力・先見力を身に付け、常に新しい価値を生み出し続けるという研究開発のありたい姿に近づくためには、開発力の深化による「既存事業の競争力強化」と「新製品・新規事業の育成」という両利きの経営を支える研究開発が欠かせません。その土台となるのは、製品・技術を支える基盤技術の継続的な進化と事業・研究開発を支える戦略的知的財産活動の拡充・強化であると考えています。ここでは研究開発本部のとりくみと、事業とのかかわりについてご紹介いたします。

研究開発本部は、変化する事業環境(社会課題・地球環境問題)に対し、変革力・先見力を身に付け常に新しい価値(新事業創出・利益貢献)を生み出し続ける研究開発を目指します。

その実現のために、「今日を戦い、明日を創る」（既存の軸足でしっかり稼ぎ、将来の軸を創出）をスローガンに、次の二つの方向性で、社内外の期待に応える、超える研究開発を推進します。

１．既存事業の継続的な製品競争力の強化

事業部門を通じた、お客様の期待に応えるスピード重視の開発で、既存事業の競争力強化を図ります。

２．将来の事業の核となる、新技術・新製品の創出

そのために仮説・検証・改善のサイクルの高速化とイノベーション人財の継続的な育成を図ります。
また、イノベーション人財が活躍できる研究開発環境の整備を進めます。