明電グループのイノベーション
イノベーションの必要性
現代における企業を取り巻く環境は、かつてないスピードで変化しており、
- 01市場変化の加速と既存ビジネスモデルの陳腐化
- 02人財の固定化や組織の硬直化
- 03テクノロジーの急速な進化と活用の遅れ
などの構造的な課題・リスクが顕在化しています。
顧客ニーズ、競合環境、テクノロジーの進化が起きる中で、様々な業界では大きな変化が起きており、明電グループにおいても、もはや、「変化に適応する」だけでは遅く、自ら変化をつくる企業へ変わっていかなければいけません。 これからの時代、この先も、明電グループが生き残り成長発展していくために、「変化を自ら生み出す力」を養うべく、イノベーション活動を推進しています。
明電グループのイノベーションの考え方
当社では、2020年から明電グループのイノベーション活動を推進しています。 この活動を通じて、当社におけるイノベーションの定義、イノベーションのあるべき姿は、次のように捉えています。
当社におけるイノベーションの定義

当社のイノベーションのあるべき姿

イノベーション活動 「MASTプロジェクト」
当社のイノベーションのあるべき姿を実践する活動が、「MASTプロジェクト」です。 MASTプロジェクトという名称には、M(明電舎の)、A(明日を)、S(創造する)、T(考える)という頭文字をとって、「明電舎の“明日”、10年後を創造する、考える」という意味が込められています。また、MAST(マスト)は船の“帆柱”の意味もあり、イノベーション活動を先導し、様々な荒波を共に乗り越えていこうという意気込みも含まれています。 このプロジェクトは全社横断的な活動であり、“新規事業開発”を行う枠組みとして、イノベーションにチャレンジしたい人たちが集まる場、人と人、知恵と知恵が交じり合う対話の場として機能しています。

「MASTプロジェクト」の活動方針
MASTプロジェクトは、イノベーションにチャレンジしたい人たちが集まる場であるため、テーマに取組む人、伴走者、協力者などテーマに関わる全ての人たちが集まる「イニシアチブ形態」をとっています。テーマに関わる人同士がつながり、互いを刺激し合い、プロジェクト全体で「将来の夢」を実現すること、自前にこだわらず多様な知恵や技術を吸収し、技術開発・事業開発を通じて、人財を育成することも目指しています。 当社では、周りを巻き込みながら、自分の夢を実現する人を「イノベータ」と定義し、個々人のチャレンジを促す中で、こうしたマインドを持つ人財を多く輩出することをMASTプロジェクトでは支援しています。 そして、本プロジェクトでは3つの基本方針を掲げています。

イノベーションの取組み
「共創・探索」の取組み
共創・探索という方針に対しては、イノベーションに取組む人たちは、積極的に外に出る、お客様やパートナー企業の方々とつながる、そしてそこでディスカッションする中で、当社の想いを伝え、互いに共感し合う中で新たなアイデアを見つけるということを実践しています。また、ベンチャーキャピタルファンドも活用しており、スタートアップや市場の最新動向を注視しながら、ファンドが支援するスタートアップとの新規事業の検討も行っています。


「テーマ推進」の取組み
テーマ推進では、ボトムアップで発案された将来の事業につながるテーマの取組みを推進しています。 当社には、検討をスタートさせる入口が2つあります。 1つ目は明電グループの誰でもアイデア応募ができる窓口。 2つ目は想いを発信するアイデアコンテスト「MEIANチャレンジ」での受賞です。 そして、集まったアイデアを進めるために、「フェーズゲート制度」を設定し、各ゲートにおいて、テーマの魅力や進捗を評価しながら、事業化を目指しています。

フェーズゲート制度のイメージ
「環境整備」の取組み

環境整備では、人と人、知恵と知恵がつながる機会をつくり、イノベーション活動の促進を強化しています。具体的には、個人やチームの想い、やりたいことを発信し共有する場として、アイデアコンテスト「MEIANチャレンジ」を毎年開催しています。毎年、熱い想いを持った社員が参加しており、新しいことへのチャレンジのきっかけづくりだけでなく、イノベーションマインドを持つ人財発掘にもつながっています。 また、ボトムアップ発案のテーマ推進においては、仲間集めや新たな知見収集も重要と捉えており、社員同士が交流を持つ場、大学や社外との交流を持つ場を定期的に企画しています。




社員同士が交流を持つ場、大学や社外との交流を持つ場の様子
当社のイノベーション活動が目指す将来像
明電グループのイノベーション活動が目指す将来像は大きく2つあります。 一つは、新規事業による企業成長、もう一つがチャレンジ文化の醸成です。 本活動では、一事業で売上100億円規模を目指すことや、ビジネスモデルの変革を目指すような夢を描いている人たちが、新しく生み出す新規事業によって企業を成長させようという想いで事業開発に取り組んでいます。 そして、現場から事業が生まれることが当たり前になること、夢を語り合っていつでもチャレンジをスタートできる文化を作っていくために組織開発にも取り組んでいます。
