製品・サービス

~サステナブルな社会の実現を目指して~
東京電力パワーグリッドにエステル油入配電用変圧器を納入

2024年11月25日

 株式会社明電舎(代表取締役 執行役員社長:井上 晃夫/東京都品川区、以下明電舎)は、環境に優しいエステル系絶縁油を採用したエステル油入配電用変圧器(以下本製品)を東京電力パワーグリッド株式会社(代表取締役社長:金子 禎則/東京都千代田区、以下東京電力PG)に初めて納入しました。本製品は11月22日に運用を開始しました。

 
 本製品は、絶縁油に植物由来のパームヤシ脂肪酸エステル(以下、パームヤシ油)を使用したエステル油入配電用変圧器で油入全装輸送を可能としました。東京電力PGではパームヤシ油のほか、天然エステル(大豆油・菜種油)を使用した配電用変圧器も採用いただく事が決定しており、今後も順次お納めする予定です。

 近年、環境配慮型の変電設備として、鉱油を植物由来のエステルで代替した変圧器のニーズが国内で増加しています。明電舎ではJIS C 2390 生分解性電気絶縁油※1に規定される3種のエステル(植物由来エステル、天然エステル(植物油)、合成エステル)をそれぞれ絶縁冷却媒体として用いる変圧器・分路リアクトルをラインアップとして取りそろえており、植物由来エステルとしてはパームヤシ油※2を、天然エステルとしては菜種油および大豆油を採用しています。それぞれのエステル油の特長を踏まえ、お客様のニーズに合ったエステル油入製品をご提案しています。

エステル油入配電用変圧器の主な仕様及び特長

・定格電圧:   66/6.6 kV
・定格容量:   20 MVA
・タップ切換方式:負荷時タップ切換式
・油劣化防止方式:無圧密封式
・絶縁油の種類: エステル系絶縁油(パームヤシ油、大豆油、菜種油)
・冷却方式:   油入自冷式

 明電舎は今後も、より豊かで住みよい未来社会の実現に貢献するサステナビリティ・パートナーとして、お客様の安心と喜びのために、技術に立脚した新たな価値の創造にチャレンジし続けます。

以 上



※1 JIS C 2390:2019 生分解性電気絶縁油: JIS C 2390の規格群は、第1部:合成エステル(JIS C 2390-1:2019)、第2部:天然エステル(植物油) (JIS C2390-2:2019)、第3部:植物由来エステル(JIS C 2390-3:2019)で構成されています。

※2 パーム油(油脂)は生産性が高く年間を通じて収穫できることから生産量が年々増加している一方、生産拡大に伴う人権・労働問題や環境問題が指摘されています。明電舎はパーム油の生産事業が持続可能な開発に与えるリスクを認識し、これらの問題の解決に向けた取り組みを支持・推進している調達パートナーからパームヤシ脂肪酸エステルを調達する方針としています。

参考リリース

2023 年 6 月 29 日
エステル油入変圧器の製品ラインアップを拡充
https://www.meidensha.co.jp/news/news_03/news_03_01/1243664_10499.html
2024 年 5 月 8 日
エステル油入分路リアクトルの製品化
https://www.meidensha.co.jp/news/news_03/news_03_01/1248012_10499.html

本件及び取材に関するお問い合わせ先

株式会社 明電舎  
コーポレートコミュニケーション推進部  広報・IR課
電話 03-6420-8100