2015年2月、ラオス最北部ポンサリー県に新設された、最大出力450kWの小水力発電所。この電化プロジェクトで周辺600世帯に電力を供給できるようになった。
豊富な水資源に恵まれたラオス。国全体の電化率は、85%を優に超えており、都市部では夜の街も明るく、多くの人で賑わっている。
北部ポンサリー県は国内でも特に電化率が低く、2012年まで20%前後の状況であった。都市部と遠隔地域の電化率の差が政策的課題となっている。
環境にやさしく、小・中規模河川から得られる水のエネルギーから、低コストで効率よく電気を作り出すには、小水力発電が最適。
乾季と雨季、季節によって大きく変動する河川水量に応じて、3台の水中タービン発電機(左)の運転台数を制御し、効率良く発電している。
発電機や制御装置の設計・製造は、群馬県太田市の工場で行われる。世界各地の使用環境や注文に応じた様々な製品が、ここから生みだされている。
意外かもしれないが、数mを超す大きな発電機も、工程のどこかで手作業を経て完成する。社員1人1人の熟練の技が品質と安全性を支えている。
このような電化プロジェクト推進により、ポンサリー県の電化率は40%を超えた。安定した電力供給が村の暮らしに豊かな時間を生みだしている。
勉強、仕事、将来の夢…。電気は、ただ単に生活を便利にするだけではなく、いろんな可能性や世界を広げてくれるエネルギーとなっている。